マスクの装いを楽しむ、新しい日常

新型コロナウイルスの影響でマスクの品薄状態が続き、多くの人がマスクを手作りしました。その一つ一つに家族や知人を気遣う気持ち、今の状況を少しでも明るく過ごしたいという願いが込められています。また、顔の半分を覆うマスクはファッション性も重視され始めています。
これまでになかったマスクの楽しみ方は、我慢のときでも前向きに日々の営みを続けようとする、人々の創意工夫です。

【ワタシの手作りマスク】使う人に似合うようにと、心を込めて作られた贈り物

宮城県仙台市で結婚相談所を営む鈴木恵美さん。結婚カウンセラーとして、これまで多くの会員を成婚へと導いてきた。淡い色のレース調の生地にパールビーズをあしらったマスクは、現在婚活中の会員女性が手作りして贈ってくれたものだ。「丁寧でものすごく美しいでしょ。見惚れましたね。じーっと見て、写真に撮って、すぐにお電話したの。ものすごく感動しましたって」

8年間通い続けた被災地 背中の曲がった73歳のボランティア

すっかり曲がった背中。ヨレヨレの衣服。両手に下げたコンビニ袋に新聞記事の切り抜きを突っ込み、素足にサンダル履きでと歩く「ヨーコさん」(73歳)の身なりは、はじめ浮浪者のそれを連想させた。「浪江町までタクシーで行くんだけど、一緒に乗っていかない?お金は私が全部払うから」。その身なりとは裏腹に、おそらく¥6,000ほどかかるであろうタクシー代を惜しまない様子に大きなはてなマークが頭に浮かんだ。【福島県浪江町(取材:2019.03)】

「地域のことは自分のこと」消防団員が受け継ぐ農村の支え合い

消防団の活動は、ときに命がけだ。「燃えているところにプロパンガスがあったり、灯油タンクが燃えていたり、そういうのが怖かったですね」。27歳で宮城県色麻町(しかま・ちょう)の消防団に入団した永山和則さん(49)は、20年以上地域の防火防災活動や火災時の消火活動などに従事。これまで火災現場へは7回ほど出動したという。 【宮城県色麻町(取材:2018.08)】

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